実施報告|春の湿原で植物を観察しよう!
のぼりべつ自然緑地で植物観察会を実施しました。講師は堀江純子さんです。
参加者は、観察会に出かける前に、ヌプㇽで地域の歴史や谷地坊主のできかたなど、資料を見ながら事前にレクチャーを受けました。緑地まで車で移動してからは、歩きながら、実際に植物を観察していきます。この時期はミズバショウが見事で、堀江さんによると「これほどの規模の群落は、登別市内では3箇所しかないと思います」とのことです。また、この湿原を特徴付けているのが谷地坊主です。谷地坊主は、スゲの仲間が株になり、湿原の地面よりも盛り上がったものです。ここではカブスゲが谷地坊主を作っているそうです。まだ新芽が出たばかりでしたが、過去に採取していた標本を使って、花のつくりなどを紹介してくださいました。
自然緑地は樹木の種類も多く、アイヌの人たちの利用や、アイヌ語での呼び名、地名との結びつきなど、多角的に説明してくださいました。草花はシカの影響で個体数は少ないものの、これから花をつけるべく芽吹いていました。天気もよく、少人数だったこともあり、しっかりと植物を観察できました。